2024年 京都の紅葉おすすめスポット16選
四季を通じて楽しめる京都にあって、とりわけ春の桜と並んで魅力ある京都を堪能できる紅葉の季節は人気があります。特に名所と言われる各所は人、人、人で混雑し、外国の観光客の数に圧倒されるのが現状です。そんな中で、少しでもゆっくりと紅葉を見たいとお思いなら、ちょっぴり早起きして宿を出て、お寺なら開門と同時に入るのが得策。ここでは写真歴40年以上のサイト管理人が、京都の紅葉定番のスポットと、ちょっとおすすめの穴場的見どころを紹介しています。
※写真は現在の紅葉状況ではございません。
嵐峡・嵐山(らんきょう・あらしやま)
京に紅葉の名所数あるといえど、ここ嵐山をおいて他にはない!というぐらい、渡月橋から嵐峡の奥を見通す紅葉の景勝はカエデの色づきが良い年は、息を呑むぐらい美しい。大堰川にかかる渡月橋は嵐山の中心で川の上流(保津川)の右岸は散策路で沿って進むと亀山公園でこの付近にも紅葉は多く、嵐峡を屋形船が行き交う光景も風情があります。
■アクセス:京福電鉄嵐山線「嵐山」駅下車徒歩15分
■2024年の見頃予想:11月中旬以降
奥嵯峨(おくさが)
世捨て人たちがひっそりと暮らしたといわれる嵯峨野。百人一首の小倉山の山裾には歴史を秘めた大小の古刹がたたずみ、どこも紅葉の美しさを堪能できる散策道です。少し足をのばし進むと、おびただしい数の石仏と石塔で知られる化野念仏寺があり、ここも紅葉が楽しめます。この寺のすぐ近くは鳥居本と呼ばれ古い構えの民家が点在し、紅葉に包まれるように茅葺き屋根が風情たっぷりの茶店が二軒存在しています。
■アクセス:京福電鉄嵐山線「嵐山」駅下車徒歩約1時間
■2024年の見頃予想:11月中旬以降
京都御苑(きょうとぎょえん)
市民の憩いの場として親しまれている。苑内は広々としていて緑豊かで京都の象徴とも言われる。桜の品種も多く銘木もあり楽しめますが、カエデの木々も多く紅葉の季節は穴場のスポットとしておすすめ。この苑内の中央にあるのが築地塀に囲まれた歴代天皇が住まわれたところが京都御所です。
■御苑内は無料、御所の見学は春、秋の一般開放数日ありますが、通常は宮内庁に事前申し込みが必要になります。
■アクセス:地下鉄京都駅から烏丸線で「今出川」駅下車、徒歩すぐ
■9時~16時(11月~2月・受付は15時30分まで)
■2024年の見頃予想:11月下旬〜12月上旬
泉涌寺(せんにゅじ)
最寄りの駅から坂道を歩くこと約30分近く、眼の前にドーンとそびえる仏殿(重文)と舎利殿に圧倒されます。皇族の陵墓があることから「御寺」と呼び尊ばれています。境内には見どころも多く、そのひとつ御座所は白砂と石、カエデを配置した庭は見事です。各見どころを堪能した後、帰りはお寺の正面である境内西側の大門へ、そばの楊貴妃観音堂で楊貴妃をしのんで作らせたという重文の楊貴妃観音像の顔立ちはゾクッとくるほどの美しさが…。
■入山料:大人500円、御座所庭園:大人500円
■9時~16時30分(3月~11月・閉門17時まで)
■アクセス:JR京都駅から奈良線で「東福寺」駅下車、徒歩約25分
■2024年の見頃予想:11月下旬〜
今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ)
西国第15番の札所で、後白河天皇の持病の頭痛を治したことから病気封じの霊験で親しまれるようになったお寺。緑濃い境内にはそこかしこにカエデも植えられていて紅葉の時期はひときわ美しく、11月には御本尊が開帳され(志納)参拝者で賑わいます。また、このお寺の参道を戻り、鳥居橋を渡ったところですぐ左手に入って行くと木立の中に姿を見せるのが「来迎院(らいごういん)」で、大石内蔵助が檀家になり、書院や茶席「含翠軒」を建立して同士との密談を重ねたといいます。この含翠軒前の庭(有料)が公開されていて落ち葉の頃は趣と風情を感じる穴場スポットです。
■今熊野観音寺は境内参拝無料:8時〜17時
■来迎院は境内参拝無料:9時〜17時
■アクセス:JR京都駅から奈良線で「東福寺」駅下車、徒歩約20分
■2024年の見頃予想:11月下旬以降
智積院(ちしゃくいん)
真言宗智山派の総本山で、豊臣秀吉の愛児、鶴松の菩提寺でもあります。境内は広く整然とした中に金堂、大師堂、宝物館、鐘楼堂や、「利休好みの庭」と伝わる名勝庭園があります。また、国宝や重文も多く、国宝の一つである長谷川等伯・久蔵父子の作桃山時代の華麗な障壁画は必見です。カエデ、モミジも多く、大きなイチョウの木もある。比較的、観光客は少なく落ち着いて紅葉が楽しめます。
■拝観料:大人500円(名勝庭園)、500円(宝物館)■9時〜16時30分
■アクセス:京都駅から市バス「東山七条」下車すぐ。
■2024年の見頃予想:11月下旬〜
清水寺(きよみずでら)
本堂は「清水の舞台」で知られ、坂上田村麻呂が開いた古刹。インインバウンドを始め多くの観光客が訪れていて、シーズンには参道やその周辺では歩くことも困難な日も多くて、それだけに本当はおすすめしたくないのですが、世界遺産にも登録されていて、京都を代表する、あまりにも有名なお寺で、舞台から見る約1,000本の紅葉は圧巻ですので案内しておきます。混雑覚悟で訪れてください。
■拝観料:大人500円 ■6時〜17時
■アクセス:京都駅から市バス「五条坂」下車、徒歩約10分
■2024年の見頃予想:11月下旬から12月上旬
円山公園(まるやまこうえん)
明治19年(1886)に開かれた京都で一番古い公園で、市民の憩いの場でもあります。園内の中央にある「祇園しだれ桜」を始め約1,000本の桜が咲く名所として知られていますが、カエデ、モミジなど色づく木々も多く、借景に東山を望み、ゆっくりと紅葉を楽しめる穴場です。
■園内:自由
■アクセス:京都駅から市バス206系統で「祇園」下車、徒歩10分、または地下鉄「東山」駅から徒歩約15分
■円山公園駐車場 普通車134台 24H営業 260円/30分
■2024年の見頃予想:11月下旬
友禅苑(ゆうぜんえん)
宮崎友禅という"友禅染の創始者"が知恩院の門前に住み活躍したそうです。 元は扇子に絵を描く職業、そんな友禅さんの生誕300年を記念して作ったのが「友禅苑」。門を潜ると歩陀落池が有り"高村光雲"作の「聖観音菩薩立像」あの上野の犬を連れた西郷隆盛像の製作者と言うとへぇ~と納得です。菟門(うもん)と呼ばれる門は立身出世が叶う門、奥に上れば裏千家40人の別邸から移設した「華麗庵」に知恩院86世の白寿の記念「白寿庵」そして「琴流水」が流れています。戻って枯山水の庭「鹿野苑」はお釈迦様が説法した場所とか…友禅さんの像も建っています。
■入苑料は300円、方丈庭園共通券は500円。■見学時間:9時〜16時
■アクセス:地下鉄京都駅から烏丸線で「烏丸御池」駅で地下鉄東西線に乗り換え「蹴上」駅下車、徒歩約12分
■2024年の見頃予想:11月下旬以降
知恩院・黒門(ちおいんくろもん)
浄土宗の本山で、参道を登って行くとひときわ目を引く山門がそびえる。広大な境内には国宝の御影堂はじめ方丈庭園などがある。多くのカエデの樹があるわけではありませんが、毎年色づきと枝ぶりの良いカエデが黒門脇にあり、知る人ぞ知る写真映するスポットです。黒門の石段を上がり御影堂横の小さな池の辺りのカエデも綺麗です。
■境内参拝は無料、庭園は有料です。■9:00~16:00(11月~2月・受付は15:30まで)
■アクセス:JR京都駅前バスターミナルより市バス206系統で「知恩院前」下車、徒歩約10分
■2024年の見頃予想:11月下旬頃
青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)
三千院、妙法院と並ぶ天台宗三門跡の一つで、入口には大きな楠が目をひきます。後桜町上皇が天明の大火時に仮御所としたことから、粟田御所の別名があります。宸殿、華頂殿、小御所、本堂と進んでいくと、どこも御所の名にふさわしい優雅な雰囲気が漂います。華頂殿から見る小堀遠州霧島の庭、小御所から見る相阿弥の庭の紅葉も境内の優雅さを高めているようです。本堂の国宝、青不動明王画像を拝観した後、庭園の紅葉を見ながらのんびり散策を楽しんでください。
■拝観料:大人600円 ■9時3~16時30分(夜間特別拝観あり)
■アクセス:市バス5・46・100系統「神宮道」下車、徒歩約3分または
地下鉄東西線「東山駅」下車、徒歩約5分
■2024年の見頃予想:11月下旬〜12月上旬
天授庵(てんじゅあん)
南禅寺の三門すぐ右にある南禅寺を開いた大明国師をまつる開山塔。南禅寺塔頭のひとつで、枯山水の本堂前庭と池泉回遊式の書院南庭が拝観でき、この2つの庭を彩る紅葉は見事です。早起きして開門と同時に見学される事をおすすめ、受付から庭へ続く入り口を入らずすぐ右側の書院の入り口の廊下越しに見る紅葉が朝陽に照らされ美しいです。
■拝観料:大人700円 ■9時〜17時
■アクセス:地下鉄京都駅から烏丸線で「烏丸御池」駅下車、東西線に乗り換え「蹴上」駅下車、徒歩約15分
■2024年の見頃予想:11月下
南禅寺(なんぜんじ)
禅寺らしい凛とした雰囲気がただよう臨済宗南禅寺派の大本山。紅葉の名所として有名ですので、人では多いですが定番として抑えておきたいスポット。特に三門横のモミジは大きく、早朝には朝陽の逆光で輝く光景は美しい。境内は勅使門、三門、法堂、方丈が東西一直線に並び、まわりを別院や塔頭が囲んでいる。境内は一部を除き自由です。
■拝観料:大人600円(方丈庭園)、600円(三門)■8時40分〜17時(季節によって変更あり)
■アクセス:地下鉄京都駅から烏丸線で「烏丸御池」駅下車、東西線に乗り換え「蹴上」駅下車、徒歩約15分
■2024年の見頃予想:11月下旬以降
真如堂(しんにょどう)
正式な名は真正極楽寺と言い、広い境内に紅葉が埋まる名高いお寺です。本堂や三重塔を構え、写真映するアングルも沢山あり楽しめます。歩き疲れたら、ちょっと一服できる茶店も境内にあり。本堂の厨子に祀られている本尊阿弥陀如来像(重文)は毎年11月15日だけ御開帳される秘仏となっています。また、本堂と廊下で結ばれた本坊にある「涅槃の庭」は、大きな石組を釈迦に見立てた枯山水庭園で、8月16日に五山の送りが火点火される大文字山が借景になっています。
■拝観料:境内は無料、本堂・涅槃の庭500円 ■9時〜16時
■アクセス:JR京都駅前バスターミナルから市バス5系統で「真如堂前」で下車、徒歩約25分(このバス停からだとお寺まで坂道が続きキツイです)
■2024年の見頃予想:11月下旬以降から12月上旬
醍醐寺(だいごじ)
伏見醍醐山の山上と麓に多くの伽藍を並べる大寺で豊臣秀吉が醍醐の花見を催した事で有名ですが、モミジやカエデの広葉樹も多くあり、人出も比較的少なく、ゆっくりと紅葉を見ることができます。建造物も応仁の乱でほとんどの建物が消失した京都に残るいちばん古い国宝の五重塔や金堂(国宝)、大講堂などがあり、金堂内には本尊の薬師三尊像(重文)も拝観でき、世界遺産だけに見応えがあります。
■拝観料:大人1,000円(三宝院庭園、伽藍の2箇所)■9時〜17時
■アクセス:地下鉄京都駅から烏丸線で「烏丸御池」下車、東西線に乗り換え「醍醐」駅下車、徒歩約10分
■2024年の見頃予想:11月下旬から12月上旬
三室戸寺(みむろどでら)
春はツツジ、夏はアジサイ、ハス、花が美しい西国33ヶ所10番札所で本尊の秘仏、千手観音を安置。広い境内と、五千坪と言われる大庭園が見事です。花の時期にはぜひ訪れたいお寺ですが、紅葉の季節もまた格別。大きなカエデや大銀杏が秋の彩りを堪能させてくれ、人でも少なくゆっくりと京の秋を楽しめます。
■拝観料:大人1,000円 ■8時30分~16時00分(11月1日~3月31日)最終入山 15時10分、閉門 16時00分
■アクセス:JR京都駅から奈良線で「宇治」下車、タクシーで約10分、または京阪電車宇治線で「三室戸駅」下車、徒歩約15分
■2024年の見頃予想:11月下旬〜12月上旬